【面談ジプシーとメンタライゼーション】

【面談ジプシーとメンタライゼーション】


本当は先週だったの。ネズミくんの面談日。


すっかり忘れててその日はふつうに仕事終わって家に帰ってのんびりしてたら学校から電話が…!!


そうだ、今日は面談だから定時に仕事を上がって直接学校へ行く予定だったじゃないか私!!!

朝送って行った時には覚えてたのに…!

(朝その会話を先生と交わしさえした)


ちゃんとスマホでリマインドかけといたのに…!!


まさかその日に限って充電し忘れてスマホが電池切れになるなんて……!!!(なんてこった)


隘路(あいろ=狭く険しい道)を縫ってわざわざ穴に落ちるウッカリさんあるある←私調べ


そして明日!!ついにやってきた再設定していただいた面談日。(迷惑千万)


満を持して、再設定日は仕事が休みの日にした。

トイレのカレンダーにも書いた。

もちろんスマホのリマインドもした。

今度はぜったい忘れずに充電するぞ、と気合も入れた。


それでも不安だから旦那が明日午後仕事に出る時に一緒に声かけて家を出てくれるよう頼んだ。


(面談には早すぎるけど学校の駐車場で時間潰したらいいし)


そしたらばね?


旦那「あれ?明日ってチビたちの引き渡し訓練じゃない?」


えーーーーー!!!なんですとーーー!!!


それがまさかの引き渡し時間が面談(再設定)の1時間前で。


チビたちを迎えに行って(徒歩)、順番待ちして(たぶん混む)、家に送って(徒歩)、それから車で長男の学校へ(支援学校は広域だから遠い)…


うーん、間に合わなそう…


はっ…面談前半の枠だったから後半の枠にして貰えば間に合うな!(後半の枠も空いてるって先生先週言ってた)


もしもしーかくかくしかじかでー。


「あー、その時間職員の打ち合わせ入っちゃったんですよー。大丈夫ですよ、またチャレンジしましょうお母さん!急いだら危ないから、明日の面談はもう、サクッとキャンセルしちゃいましょう!また再設定してご連絡しますねー」


ああああーーーーー神さま菩薩さま支援学校の先生さま……


私が支援を受けるんじゃないっつーーーの!!


とはいえ、このような状況、はじめてではないにもかかわらず、全く怒りの波動もイラつきの波動もイヤミの波動も感じない先生さまは菩薩かなと…


いやいやいや、これに甘えちゃいけないんだけどね。でもこの包まれるようなあたたかい気持ち…


そうかーーーいつもネズミくんはこのようなあたたかい安心感の中で小学部6年間と中学部1年ちょいを過ごさせていただいてるのかーーーー、と。


学校の方向へ向けて両手を合わせて拝んだのでした。(合掌)


なんかの記事で、「褒めて伸びるのは自己効用感、ストレスフルな社会を生きるのに必要で不可欠な自己肯定感は、ありのままの自分でいいと思えること。この自己肯定感を伸ばすには、やっちまった時に許されること」って書いてあって「ふーん」と思って読んでたんだけど…


自分がされてみて、「あーこりゃー自己肯定感たまるわーーたまらんわー(どっち?)えーと、前半は貯まるわーで、後半は堪らんわー、だね(←どうでもいい)」と思うなどした。


やっぱり百聞は一見にしかず、って言うけど、知識としていくら知ってても、一回体験してみるのが早いわーーー。


そうか、これが自己肯定感が貯まる感じ…


『嫌われる勇気』を読む読書会でちょいちょい出てくる【共同体感覚】に似てるなぁ。平たく言うと「自分の周りの世界は自分の味方である」っていう感覚。これが言われるとそうかと思うけど、その感覚を実際に「持つ」のはむずかしい。


ある人が言ってた。(意訳)

「共同体感覚は、勉強するより、体験するのが早い。共同体感覚がある人のそばに行って、ただただ話したり、まったりしたり、すればいい。その人が共同体感覚がある人なら、あなたのことを肯定的に見て話をしてくる。そうすると勝手に【勇気づけ】されて、だんだんあなたにも共同体感覚がうつってくる」


「逆に、共同体感覚がなくて、世界は自分の敵だと思ってる人の近くにいて、くっついていると、その人は世界が敵だと思ってるから、あなたのことも敵だと思って【勇気くじき】をしてくる。どうせできない、とかやっても無駄だ、とか、頑張らないあなたには価値がない、とか。言葉で、態度で伝えてくる。それは同じようにうつってくる」


「いろんな場所に顔を出して、できるだけ勇気づけをしてくれる人がたくさんいる場所にいたらいい。人生で長いこと勇気くじきをされてきた人は、勇気くじきをしてくる人たちの価値観を自分の中に内面化しているから、最初は勇気づけをしてくる人に囲まれてると場違いに感じて居心地が悪いかもしれない。でも、だんだんうつってくる。」


「本当は育った家族が勇気づけしてくれる集団だったら【共同体感覚】って当たり前に自然に身につくんだけど、そうじゃない場合は他人からでもかまわない。できるだけ勇気づけしてくれる人、楽しそうにしてる人、やさしい人の近くに怖がらないで近寄っていくのがいい。やさしい人は怖くないから近づいても大丈夫。」


「でもなんでか人は【慣れてる感覚】に従っちゃうから、ずっと勇気くじきをされてきた人は、つい無意識に勇気くじきをする人に引き寄せられちゃうんだよね。最初は大変だけど、やってるうちにだんだんわかってきて、勇気づけしてくれる人が見つけられるようになる。」


思い出しながら書いたから多少間違ってるかもしれないけど、だいたいこんなような話。【共同体感覚】という言葉は『嫌われる勇気』の本に何度も何度も出てくる。だからこんなような話を読書会でも何度も何度も繰り返し聞いてる。それでもなかなか自分の感覚とちがう人に自分から近寄っていくのは、勇気がいる。


やっぱり生きていくのに必要なのは勇気なんだよなー。


人間自分がされたことないことは他人にできないもので。あーだこーだ言うより、体験するのがはやい。


それは裏を返せば、自分がやっちゃうことって、他人からされてきたことなんだよね。


(私はついフランクに自分を責め立てて自分をズタボロにする思考の癖がある。自罰的。つよい他人には向けられない敵意を弱い自分になら平気で向ける。自罰って弱いものいじめの思考なんだよな。自分の中で最弱なのが自分なだけ。あかんで、自罰。その敵意はいつか自分より弱い他人ができたときにも同じように向けられる可能性があるものだからな。)


許されない社会で生きてきた人は、人を見て許せないって思う。それは当たり前で自然なこと。それはその人のせいではない。でももし生きづらくて苦しいなら、そのままにしていいわけでもない。一歩踏み出す…勇気をもって。


世の中のほとんどは多分「許してくれない場所」で。それが社会を正しく回らせるとみんな信じてキリキリと締め付けあってる。効率よく、とか生産性を、とか勝負に勝つ、とかそういうものを目指せばそうなのかもしれないんだけどね。


多少不便でも、効率が悪くても、勝負にならなくても、そうじゃない場所もあって、そこではわりと当たり前に許したり、許されたり、っていうことが起きる。私は今日そうされたから、別の誰かのことも許すことにする。(インド式)


自分って人に迷惑をかけてなんてダメなやつだ!!


そう思うよ、そう思うけど、それをやっちゃったら、今日せっかく先生が腹の虫をおさめて許してくれた努力を私が無駄にすることになるから、それはやらない。


だってあの優しい先生は、私が私を責め立てて、そのとがった気持ちをネズミくんやチビたちに向けるのをきっと望んでない。


自分を責めるのって、一周まわって実はいちばんラクな選択なんだよね。反省したような気持ちになって、そうやってその代償として自分を痛めつけてできた黒い気持ちを今度は周りにぶつけて当たり散らして、あるいはしょぼくれて元気をなくして、黒い気持ちを自分にも周りにも増やしていくだけ。


だから私はそのラクな道は選ばない。

先生と同じように、私も私を許すことにする。


自分を責めて自分だけ気持ち良くなるのはズルいからやらない。


人に迷惑をかけてしまった。


私ってそういう人間だ。


だったらそれでさらに自分を責めてグジグジトゲトゲして、凹んで萎れて、それでさらに周りに迷惑をかけるのは、やめよう。(ストップ二次被害


やっちまったことは戻らない。


やる前には戻れない。


人から借りができた。(あと恥ずかしい)


借りた恩を、別の人に返す。


優しい気持ちをもらったから、私も今日は息子たちに優しくなるよ。


今日ね、ママね、人に優しくされたんだよ。

だから私もキミたちに優しくするね。


しばらくは急いでる時に前の車がノロノロ運転でも優しく運転する。(ずっとやりなさい)


旦那が言っても言っても使ったあと醤油の蓋を閉めなくても私が閉めてあげるわーらりらーと閉める。(変なところだけ几帳面で気になる)


スーパーのレジで自分の列だけ全然進まなくても、レジのお姉さんににっこり笑いかける。(いつもはどうなんだ)


そして明日はちゃんと、引き渡し訓練をうっかり忘れずに、時間に遅れずに、いくぞ。(当たり前体操〜)


※メンタライゼーション…「簡単に言えば、Holding mind in mind(心でもって心を思うこと・包むこと)と表現できます。 つまり、自分や他者の精神状態に注意を向け、その精神状態についての認識を心にとどめおいて、考えたり吟味したり感じたりすることと言えます。」

https://tachi-clinic.com/column/第一回%E3%80%80メンタライゼーション/


※インド式子育て…日本では「人に迷惑をかけてはいけない」と言って子どもを育て、インドでは「あなたは人に迷惑をかけるのだから、人のことも許してあげなさい」と言って子どもを育てるらしい。結果インド人は世界有数の自己肯定感超高つよつよ人種であるという…良くも悪くも。(悪いんかーい)


#今日のお歌…【やらかしのうた】【創立記念日のうた】豪華二本立て。

https://youtu.be/z0U_SFIbZRU

https://youtu.be/UWfHzFe0y5k